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2011.10.03

kindle Keyboard: そら普及するわな電子出版。

kindleは、E-inkな、つまり電子ペーパーな表示装置です。バックライトを持った液晶と違い、光源を見るわけではないので目のストレスがずいぶん違います。電子ペーパーと言うだけあって紙の印刷を見ているかのごとく、です。文字もくっきりしてて視認性が高く、これなら読む気になります。そして、3G + WiFiの通信手段を持っていますから思い立ったらAmazon storeにアクセスしてダウンロードすることができるわけです。英語の書籍なら…って但し書きになるのが残念なところですが。日本と米国では出版事情と流通事情(*1)が大分異なり、同じ感覚で考えるのは正しい認識ではないと思う、と前置きしつつ、kindleのもたらすユーザビリティは「なるほど、電子出版が普及する訳だ」と感じました。ま、モノクロで表現力が弱いのでテキスト中心の書籍において、ではあるのですが。

(*1)
よく、日本で電子出版が普及しないのは出版社や取次店がどうこう(既得権を手放さず抵抗している的なニュアンス)という言い様をされる方を見ます。果たして、そんな単純なことでしょうか? 全体的に見て出版社は電子出版に後ろ向きではありません。大手印刷所もそうです。取次店はちょっとよくわからないところがありますが…(^_^;)

例えば、一気に電子出版に振り紙の出版が減るとします。長らく続いていておそらく以前のようには回復しない出版不況、コンビニの雑誌売り場、万引き被害に晒されて閉店して減って行く書店。電子出版が普及すると今、それらに耐えている書店も生き残れないところが出てくると思います。書店が減って行くことそれは多分、出版社も読み手、購入する側の私たちも困ることなのです。米国には日本のような雑誌も書籍も売る書店はあまりありません。雑誌はマガジンスタンド、書籍はブックストアって感じだし数も日本程は多くないんじゃないでしょうか?そして、広大な国土、本屋が身近にない環境も多々ありそうです。元々、そういうところなら電子出版の利便性が大きく、伴うデメリットが少なかっただろうと想像できるのです。

本屋は新しい本との出会いの場となります。現状の電子出版のダウンロード販売では、自分の興味があるものや売れてるものは目にし易いですが、まるで興味がないものや売れてないものはほぼ存在しないと同じになりかねません。検索でもしない限り出て来ないからです。でも、今自分は興味なくても目にすることで興味が出るかもしれません。本屋さんなら本がそこにあるなら場合によっては目にし手に取ることができるのです。本屋さんと紙の出版物の組み合わせの利点の一つです。これを失うことはまた、出版社の売る機会と読み手の出会いの機会の損失となるのです。

レコード店(CD店)はもはや個人商店は随分と減り大手CD店が殆ど、それでも大手のCD店も撤退が相次ぎ新宿ですら何店かだけになりました(西新宿小滝橋通り界隈のマニア系のはそれなりに健在)。CDが昔程は売れず音楽のダウンロードが普及し携帯電話で着うたもある時代です。私も以前はよくCD店でジャケ買いと称して知らないアーティストのCDをジャケットのデザインで判断して買ったものです。今は欲しくなった楽曲をピンポイントでiTunesで買うのが殆どになりました。積極的に探しに行かないからでもありますが、電子出版になると本にだってこういう側面が出るだろうと想像するのは難しくありません。

電子出版は印刷、紙等のコストが掛からないから出版コストが大幅に低くそのため絶版をする必要もなくなりますが、有名著者の売れてるものだけがヤケに売れてソレ以外は殆ど売れないってことになりやすいと考えられるんです。結局は今以上に売れるものしか出版されないことになるやもしれません。

もちろん、それを理由に電子出版を否定する意味では全くないのですが、何も工夫しないまま紙の出版を凌駕させちゃうとデメリットもけっこうあるよ。それは出版社も読者も関係あるんだよ、ってなお話。

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